『現場のプロから学ぶSEO技術バイブル』で学ぶプロの仕事。webサイトは「作るだけ」じゃ意味がない。

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企業のweb担当やweb屋さんはとりあえずもっておいた方がいい、と薦めたい一冊。

「SEO?あれでしょ、リンクたくさん貼っといたらいいんでしょ。楽勝じゃん」
みたいな人に「馬鹿野郎!SEOは技術なんだよ!」とぶちかませます。

そもそもSEOってなんだ。

SEOとは頭文字の略語で、もとは”Search Engine Optimization”。
つまりは「検索エンジン最適化」。
いかに検索結果として表示されるかを、コントロールする技術のことです。

けっしてリンクを買いまくったり隠しテキストを入れまくることではない。
(かつてこれらがSEO効果を上げていた時期もあります。ただし、今となっては明らかに古い&逆効果な施策。
 でも何故だかいまだにこれらを信仰している企業や、これを高値で売りつける『SEO業者』がいるのです。後者は絶えろ。)

何度でも言いますが、SEOは『技術』なんです!
htmlマークアップの書き方、サーバーのレスポンス、コンテンツの作り方、ネットワークの改善など、様々な分野からアプローチする技術なんです!

技術は!学ばねば!手に入らんのじゃ!

幅広い知識をカバー

web屋の叫びはさておき(過去に色々あった。察してほしい。)、
そのSEO技術について、いま出版されている書籍のなかで、一番詳しく書かれているのがこの本です。(当社比)
まず目次を見るだけで、いかに広い範囲をカバーしているかがわかります。

Chapter1 SEOの基本
Chapter2 マイナス評価を回避するSEO
Chapter3 サイト構造・リンク構造
Chapter4 Googlebotの制御
Chapter5 セマンティックなマークアップ
Chapter6 サイトの高速化
Chapter7 HTTPS化・モバイル対応・AMP対応
Chapter8 コンテンツSEO
Chapter9 リンクビルディング・サイテーション
Chapter10 モニタリング・保守

これ、凄いんですよ。

そもそも、例えばマークアップの話とネットワークの話って、お隣さん同士でも全然異なる分野なんです。
同じ小売店でも、パン屋なのか魚屋さんなのかってくらいには違う分野です。
これらChapterの全分野で一流って人は、それほどいません。
(どれかに特化している人はそれなりにいる)

それ故に、全部の知識を網羅して、系統的に解説している本はこれまでなかったんです。
「Aの分野は詳しいけど、Bの分野ではトンチンカンなことしか書いてないな」とか「そもそもBに触れてない(ないことにしている)」って感じの本ばっかりだったんですね。

それが、『現場のプロから学ぶSEO技術バイブル』では、あらゆる分野について書かれていて、しかも適切。
すごい。

理論と実際のコードが両方書いてある

実際の中身をちょっとご紹介。

まぁ文字メインなので、あんまりよく伝わらないような気も。
もうちょっと拡大してみます。

Apacheの書き方とか、詳細かつ実際どう書けばよいのか掲載されてるんですよ。


こちらはシーズナルワードに関してのページ。
シーズナルワードとは「特定の時期にだけ検索されるワード」ですね。
どういった理論でシーズナルキーワードにあわせたコンテンツを作ればよいのか解説されています。

どうしてこうしなくてはいけないのか、そして実際どうすればよいのか。それが具体的に書いてある。

SEOの考え方だけ書いてあったり、一部の技術だけ書かれている本は他にもありますが、
ここまで理論と実践が両方揃ってる本は珍しいです。

webデザイナーは、もう『作る』だけでは生き残れない

冒頭に書かせていただいたことの繰り返しになりますが、
企業のweb担当やweb屋さんはとりあえずもっておいた方がいいです。

企業のweb担当の方は、だいたいwebマーケティングを担当しているだろうと思います。
広告をうつ、SNSを活用するetc、とっても大事です。
でも、誘導先の公式サイトがSEOに反していると、それら努力の効果が半減します。
サイトが最も効果を生み出すのは、公式サイトがSEOに準じて整備されている×各web広報施策がそろったときです。
広告にだけお金をジャボジャボつぎ込んでも意味が薄いです。

そしてweb屋さん。
今やマークアップができなくても、webサイトを作ることができる時代になりました。
WordpressとかWixとかBASEとか、すごく便利です。しかも無料。
つまり、webサイトを作るだけなら、高いお金を出してwebデザイナーに頼む必要はなくなってきたということです。
ならば、これからweb屋さんに求められることは何なのか?
私はこの回答が3分野にわかれると思っています。

デザイン力

ひとつは、デザイン力
素人にはできない格別のデザイン。これができるならば、その人に依頼する意義はあります。

企画力

ふたつめは、企画力
バズらせるためのコンテンツ作りや、リアルと絡めたイベントなどなど。
スマートフォンで気軽にアクセスでき、『拡張現実』のツールが整いつつある昨今、
webサイトは現実と地続きの場であり、これを上手に活用した企画ができる人は大事です。
これもプロに頼むにたる理由でしょう。

SEO力

そして最後の一つが、SEO力
「サイトを作っておしまい」ではなく、その後の運用まで手掛けてしっかり成果を残すことが必要になってきていると思います。
これは私見なのですが……
そもそもWordpressがここまで台頭した理由って、企業がweb業者にお金を支払いたくなかったところが大きいと思うんですよね。
かつてwebサイトはコードを理解していないと作れないし、できた後も更新ができなかった。
企業としては、制作はともかく出来たあとに「お金を払い続ける」ことに抵抗があった。
そこでCMSことWordpressが登場、コード知識がなくても自社更新できるようになった。
企業はサイト制作依頼をかける際、「自社更新したいのでWordpressで作って」と言いまくるようになった……、みたいな。
もちろん他に理由は色々あるでしょうが、企業案件でWordpressばかり言われるようになったのはコレが大きいんじゃないかなぁと思っています。

で、企業が自社更新できるようになった。それはいいんです。
というか情報は自主発信が基本なので、「web業者に金払う余裕がないから、あれの情報は出さなくていいや」なんてことになるより余程いいです。
ただ、適当に情報を垂れ流しがちになったなとも思います。
webを「戦略的に」扱えている企業がどこまであるのか疑問です。

今ある公式サイトを、なんとなくそのまま使い続ける。
色んな部署から入ってきた情報を、言われた順番にSNSに流す。
それじゃ駄目なんですよ。

webサイトは日々進化させる必要がある。
流すべきコンテンツは毎日変わる。
最新のコードやスクリプトもどんどん更新される。
なんならGoogleの推奨メソッドだってガンガン進化しています。
趣味ならばさておき、仕事としてwebを扱うならば、技術と進化が必須です。
でも、一般企業で、ここに大量の人的資源と時間を投資できる会社は少ないです。
だからweb屋さんは、ここを担っていくべきだと思います。
作るだけでは終わらない。利益あげるところまで面倒みよう。
そうなった時に大事なのが、SEOであり、様々な技術なんですね。

真面目に技術を学びたい時に読む本


本の紹介なのに私のweb屋論が長くなってしまいましたが、
ようはそういった知識・技術を求める際に、この本はとても役立つ、ということです。
バイブルと名がついてるだけのことはある。

内容レベルはちょっと難しめ(~中級者向け)という印象ですが、
基礎の部分を飛ばしているわけではないので、丁寧に読んでいけば必ず理解できると思います。
これだけの知識が詰まってる本、なかなかないですよ。

【送料無料】 現場のプロから学ぶ SEO技術バイブル / 西山悠太朗 【本】

企業のweb担当やweb屋さんはとりあえずもっておいた方がいいです。

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